転職コラム
2019/07/15

【転職ノウハウ】USCPA転職活動⑧ 社内コンサルタント!?内部監査に求めれられるスキルとは

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vol.19 USCPA転職活動⑧ 「社内コンサルタント!?内部監査に求めれられるスキルとは」

USCPA(米国公認会計士)を切り口に、その市場価値やキャリアの広がり、そして転職活動の進め方等をお伝えしていきました。

これらは我々が面談でお話する内容のほんの一部に過ぎません。ご相談をお伺いする方の一人一人が異なったキャリアを背負い、強みやスキルをお持ちです。

私達は皆さんに向き合い、望むキャリアを実現させるためのお手伝いをしています。このコラムを通して「転職活動」に対して前向きな気持ちを持ってもらい、我々と一緒に「キャリアの実現」に向けて頑張ってみようと思っていただければ幸いです。

それでは(感動の)最終回として、今日は事業会社における「内部監査」に焦点をあてて説明していきましょう。

「内部監査」というとミドル層を中心としたイメージが先行してしまい、実際の業務内容や選考のポイントをご存知ない方も多いのではないでしょうか。ぜひこの機会に理解を深めていただければと思います。

内部監査ポジションを目指す方の3つのパターン

まずは内部監査と親和性のある経歴を分析する上でも、どういった職種・業界で活躍していた方が内部監査ポジションへ転職しているのか、その実態をお伝えしたいと思います。

ファーム出身者

事業会社の内部監査支援を行うアドバイザリー業務(内部監査室の立ち上げ、内部監査のコソース・アウトソース、内部監査の高度化支援等)に携わっていた方は親和性も非常に高いと言えます。

また、会計監査(内部統制監査も含む)に携わっていた方も内部監査とは多少異なるものの、会計領域の知見や監査のノウハウが評価されて転職へと至っています。

事業会社出身者

最もイメージしやすいのはキャリアアップを目指す内部監査経験者でしょう。

「海外往査を経験したい」「年収アップ」「より高い品質の監査に携わりたい」等、転職を検討される理由は実に様々です。

また直接的な内部監査経験ではないものの、内部監査を行う上で必要不可欠な会計知識や社内コンプライアンス・コーポレートガバナンスに対する専門性を武器に経理経験者や法務経験者がキャリアチェンジを図るケースもあります。

その他にも情報セキュリティ担当やシステム部門の方がIT領域の内部統制にて力を発揮するといった事例もあります。

ポテンシャル採用

これは実務経験というよりも年齢とポテンシャルを活かした枠と捉えた方が良いでしょう。20代から30代前半をターゲットにした若手採用を指します。

そもそも内部監査部門は世代交代がなかなか上手くいかないことが多く、メンバーの高齢化・後継者の育成難といった問題は部門・人事担当の方からもよく聞く話です。

そのため日商簿記2級やUSCPAといった国内外の会計知識、営業事務といったサポート業務の経験を活かして、ポテンシャル枠での転職を成功させる方もいます。

中途採用における内部監査ポジションの選考フロー

書類選考

事業会社の転職において、これまで経理財務・経営企画とご紹介してきましたが、同じように準備に必要な書類は職務経歴書・履歴書の2種です。

外資系企業を応募する際や、海外子会社の往査を担当いただくポジションであれば、英語力も大きな評価対象となるため英文レジュメの提出を求められることもあります。

適性テスト

部門毎に選考フローを決めることができる企業であれば、内部監査部門の採用担当者は適性テストを「課さない」とすることが多いように感じています。

ただ全社的な採用方針上、「どの部門も適性テストを実施する!」と決めている企業もあり、大企業程その色は強くなるでしょう。

というのも、大企業では応募者も多くなりやすいため、ある程度適性テストでふるいにかけ、マンパワーを要する面接の負担を軽減することが背景にあるためです。

テストの種類としては、専門性を見るというよりは論理的思考力や性格面を測るテストが多いでしょう。

面接

通常2~3回を予定しており、「現場スタッフ/マネージャークラス+人事担当」「内部監査室長」「役員」と順に面接官の職位が上がっていきます。

内部監査部門はそこまで大所帯ではないため、各面接に出てくる現場担当者は1人のことが多く、「1:2(人事含む)」もしくは「1:1」の面接となることがほとんどです。

また内部監査という業務の特性上、コミュニケーション能力に長けた方が多いため、面接自体は話もしやすく、候補者の話を上手に引き出してくださることが多いでしょう。気が付いたら「1時間も経っていた!」と言うことも。

内定

事業会社の他ポジション同様に、通常1週間程度の検討期間があります。

内定通知書(オファーレター)がメール添付で渡されますので、そこから検討いただきます。

通常書類応募~内定までにかかる期間は短い方で1カ月半、長い方で2カ月程度を要することがあります。

自分の役割を理解して効果的に書類を作成する!

求人サイトでも「内部監査」ポジションで検索すると、実に様々な求人を目にしていただけると思います。

ぱっと見、業務の違いを見つけにくいため、履歴書・職務経歴書を準備いただく際「内部監査用に1種類作成して、あとは使いまわそう…」と思っている方も多いのでは。

実はポジション名が「内部監査」であったとしても、より詳細に求人を分析していくと求められる役割や任せられる業務内容は異なります。

もし志望意欲の高い求人がある場合は、その点をしっかり押さえて書類を作りこむと通過確度は高まるでしょう。下記、具体例を挙げてみます。

「内部監査経験者 求む」というポジション、実は海外往査担当だった!?

国内のソフトウェア会社で内部監査を3年経験しているTさん。年収アップを狙い内部監査ポジションにて転職活動を行っています。

希望年収を満たす求人を見つけ、前向きに応募を検討していらっしゃいました。

一見、業務内容はオーソドックスな内部監査。必須(MAST)要件には「内部監査の実務経験2年以上」「TOEIC800以上」とあり、学生時代に受験したTOEICスコアも満たしていたため応募しようと思い、一度相談に来てくださいました。

しかし、よくよく見ると歓迎(BETTER)要件の中に、さりげなく「海外子会社の監査経験をお持ちの方」の文字が…。

お察しの通り、このポジションは将来的には海外往査を担っていただく方を想定しているのです。

海外往査を担当する上で重要なのは、内部監査の経験に加えて英語でのスピーキング能力。

Tさんは国内での内部監査を希望されていたので今回は応募を見送りましたが、もしこのポジションを応募する場合は、内部監査経験に加えて、出来る限り活きた英語を使った経験を盛り込むと効果的なアピールとなるでしょう。

「未経験歓迎/第二新卒歓迎」の内部監査ポジション

前述したように内部監査の後継者を育成するポジションです。飲食業界にて経理業務を担当していたYさん。

内部監査へのキャリアチェンジを図るため「第二新卒歓迎」求人に関心をお持ちになり、相談に来てくださいました。

この求人は内部監査の経験がないことを前提としているので、ここでは業務を早期にキャッチアップできる素養をアピールすることを意識しました。

また内部監査は会計に関する項目は特に重要度が高いため、経理財務の現場担当者の話を理解できるYさんはきっと戦力となるはずです。

内部監査未経験者がいきなり各部門のインタビュアーになることは考えにくく、まずは上司や先輩のインタビューに同行してヒアリング内容をまとめる書記を務めたり、経営層や取締役に提出する監査報告書の作成補助等に携わるケースが多いように感じます。

そういった観点からも「分かりやすく物事を伝える・まとめる」「抽象的な内容を言語化する」「老若男女問わず、誠実で信頼感のあるコミュニケーションがとれる」と言ったYさんの長所をアピールし、応募書類を作成しました。

「内部監査部門の立ち上げに伴う増員」が背景にあるポジション

IT会社の事業企画部にて2年の経験を持つWさん。前述のYさん同様に内部監査へのキャリアチェンジを希望して、相談を受けました。

どちらかというとスピード感があり、裁量をもって働ける会社を希望されていたため、IPO準備中の企業や中小規模の企業を中心に求人をお探しでした。

IPO準備中の企業や中小企業では内部監査部門がなく、事業拡大を視野にいれ新規に内部監査部門を立ち上げるケースも少なくありません。

もちろん内部監査室長等の上位職は、外部から内部監査経験者を招き入れることが多いのですが、スタッフ層も社内異動以外に外部から人員確保することがあります。

経験者の方がもちろん書類通過の確度は高いかと思いますが、内部監査部門を新規で立ち上げる際は、内部監査室長が組織構成等の権限を持つことが多いため、意向によっては「未経験でも、活かせる経験・知識があれば可能」となるケースもあります。

「内部監査部門の立ち上げ」は通常、まだ仕組みや基盤がしっかりと固まっていないため、Wさんのようにこれまでのご経験の中で「企画」「仕組み」といった、一から何かを作り上げたご経験や、「臨機応変に物事に対応できる」「トライ&エラー」と言った行動規範は好まれる傾向にあります。

面接ではコミュニケーション能力・熱意が最大の評価ポイント

軽く前述しているところではありますが、内部監査部門の面接は、面接官となる方がインタビュー慣れしていることから、話しやすい環境で面接が進む傾向にあります。

面接官としてレベルの高い方が多いですので、質問の意図も把握しやすく、応募者の方の気持ちや回答を汲み取りつつ、掘り下げて質問してくださるでしょう。

そのため面接を終えられると「用意していた回答を伝えることができました」「話も盛り上がったので、手応えがあります!」とお話しいただく方が多いです。

しかし話しやすい環境の中で「自分の言いたいことを伝えた」だけでは及第点とは言えません。和やかな雰囲気の中、その回答内容はシビアに見られていることもあるのです。

本人の手応えとは裏腹に結果が『お見送り』ということも…。相手の話術に甘えてしまうだけでなく、きちんとこちら側も伝える準備をしなければいけません。

面接におけるポイントは、最も重要なソフトスキル「コミュニケーション能力」と、なぜ敢えて内部監査ポジジョンを志望するのかという明確な「志望理由(熱意)」です。

相手の懐に入るためのコミュニケーション能力(ヒアリング力)

内部監査という仕事の特性上、各部門の担当者から監査項目に則って運営方法やプロセス・管理方法等をヒアリングしていくという重要なインタビューがあります。

この時、インタビューする相手は58歳の気難しい部門長のこともあるでしょう。

部門インタビューは複数の現場担当者を相手にすることが多いため、様々な気性の方を相手にしながら物怖じすることなく対応すること、そして相手の懐に入り、必要な情報をしっかりとヒアリングする必要があります。

特に自分自身より上位職の方には「この内部監査担当者は信頼に足る人物だ」と思ってもらう必要がありますし、特に内部監査で「何を聞かれるのだろう」と警戒している方には、その警戒心を取り払い、話しやすい雰囲気を作ることが求められます。

30分~1時間という限られた面接時間の中で、面接官にその素養を感じ取ってもらうことが選考突破の鍵です。

相手の懐に入るためのコミュニケーション能力(提案力)

内部監査ポジションはある種、社内コンサルタントと言っても過言ではないでしょう。

というのも、内部監査を経て見つかった問題点は、その改善策を考え、部門に提案、改善活動へと促していく必要があるためです。

皆さんも想像してほしいのですが、他部門の人間が、部門の現状を理解していないのに、急に「●●の業務フローが統一されておらず問題なので、▲▲に変えて、必ず■■■ソフトに入力するようにしてください。」と一方的に言われたらどう感じるでしょうか。

おそらく「現場のこともわかっていないくせに、何をいきなり…。人手も足りないし、そういった急な対応は難しい。」と不信感を募らせることになるのではないかと思います。

そのため内部監査部門は現場のことを理解し、いかに実現可能な改善策を提案できるか、該当部門の理解を得ながら改善を促進していくかが求められます。

社内全体の部門に対して常にアンテナを張り、様々な情報収集を行いながら信頼関係を構築する必要があるのです。

面接においても相手の立場や気持ちを慮った、説得力のある提案や説明ができると良いでしょう。

なぜ内部監査を志望するのか(志望理由)

内部監査ポジションは決して派手な職種ではありません。大手求人サイトを見ても、検索条件に『内部監査』が含まれていないこともあります。

敢えて内部監査を応募する理由、きちんと業務を理解しているのか?将来的にどういったキャリアビジョンを持っているのか?等は志望理由に含ませ、その熱意をしっかりと伝えることが大切です。

特にキャリアチェンジを図っている方には必要不可欠な要素でしょう。

業務内容については過去の記事(USCPAの転職先④-2)をご覧いただくとして、「なにを期待し内部監査ポジションを応募するのか」、過去にご支援させていただいた方の例をご紹介します。

専門性の高さ

内部監査はCIA(公認内部監査人)といった国際資格が存在する程、専門性の高い領域です。

内部監査は担当する人間によって内容や基準が変わることはあってはならないことです。

属人的・属企業的にならないようにも監査ノウハウや着眼点は専門知識に則って行われます。

また幅広い部門に関わることからも財務会計・管理会計・IT・ファイナンス・経営学に対する理解も求められるのです。

経営視点を持って仕事ができる

内部監査の目的自体が「企業が今後より発展・成長していくためにリスクや問題点がないか分析・調査し、改善していくこと」であるため、常に会社全体を俯瞰できる職種と言えるでしょう。

内部監査は自分自身が「経営陣だったら?」といった経営視点を持ち仕事に臨むことが出来る点も魅力の一つです。

グローバルに活躍できるチャンスがある

これは海外に関連会社を持ち、且つ内部監査部門が海外子会社への往査を行っているケースによります。

海外子会社にも同様にインタビューを行い、改善策の提示等の一連の業務に臨むことができます。

社内に対してコンサル業務に携わることができる

実際に問題点が見つかった際、改善策を提示し、部門担当者と共にハンズオンで支援できる点が魅力と捉える方もいます。

実際に外部コンサルであれば改善策の提示に留まり、実際に部門でその改善策が機能しているかどうか確認が難しいケースもあるでしょう。

その点、内部監査は自社内の組織であり、比較的部門の中にも入り込みやすいのが特徴です。

さて面接突破の重要な要素となるコミュニケーション能力と志望理由についてイメージはお持ちいただけたでしょうか。

志望理由ということで内部監査の魅力やメリットに注力してお話してきましたが、「経営層の理想」と「現場の実情」の間でコンサルティング業務に励む内部監査は泥臭い一面もあり、地道な努力も求められます。

経営層に実態を伝えるため、現場の理解を得るためには、何より普段から相手のことを理解することが必要です。

信頼関係は一朝一夕ではできないため、普段から内部監査にまつわる業務の他にも、会社全体の動きや各部門の業務内容、組織構成等々しっかりと押さえるために足を動かすのです。(そういった意味でも長く勤続して、顔が広く他部門への理解がある方が40代で異動することが多いのですが。)

特に外部から入る転職組については、企業風土や人脈等含めてゼロベースからの習得となります。

そのため日々勉強の連続になるかと思いますが、その点はしっかりと押さえたうえで「内部監査として働きたい」と強い姿勢を示すことが何よりも大切と言えるでしょう。

さて、これで今クールの虎の巻も終了です。20回に渡り「USCPA(米国公認会計士)」をとりまく転職についてお話をしてきましたが、皆さんイメージはお持ちいただけたでしょうか。

冒頭、ゆーままも述べていましたが転職活動はまさに十人十色「これをやれば大丈夫!」といった公式がない世界です。

そして何よりその転職が「正解」だったかどうかは、実はすぐに答えが出せる問題ではなく、実際に勤務してキャリアを重ねていく中でようやく「答え」を見つけ出せるものだと感じています。

だからこそ我々プロのエージェントは、皆さん一人一人と向き合い、皆さんが将来的に「正解」だったと思える転職となるよう、しっかりサポートさせていただきます。

ぜひこのコラムの読了をきっかけに、まずは(アビタスキャリアセンター)にご相談いただければと思います。

皆さんとお目にかかれますのを、楽しみにしております。

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