書類選考が通過して、いざ面接、でも「どんなことを聞かれるんだろう」「何を準備したら良いのだろう」とあれこれ不安に思われる方も多いはず。面接はだれもが緊張するものですが、事前に自己分析と準備をしっかりと行い、社会人としてのマナーとルールを守っていれば、それほど身構える必要はございません。
面接で一番重要なのは、志望動機をしっかりと伝えること。面接を受ける会社には必ず他の候補者がいることを忘れてはなりません。面接の前に、少なくとも会社の事業内容を理解して、「何に貢献できるか」「何を成し遂げたいか」を考えておきましょう。こちらでは面接で成功するためのポイントをお伝えさせていただきます。

1.第一印象
第一印象は「3秒」で決まるとか、「7秒」、「15秒」と色々な話がありますが、ある統計では、約8割の面接担当官が、入室時から最初の質問までのたった数分間で第一印象を決めてしまう、とあります。
第一印象は強烈なレッテルで、これを覆すことは非常に難しいと言われています。覆すためには2時間以上しっかりと話をしなければならないとも言われていますので、1時間前後という面接の中では不可能に近いですね。面接ではいかに初対面の面接官に良い印象を与えられるかが重要なポイントとなります。
人の印象を決める大きな要素は、「表情」「姿勢」「動作」「視線」「話し方」「聞き方」などが挙げられますが、これを踏まえて面接時に気をつけるべきことを下記にてお伝えしたいと思います。
■身だしなみ | 服装、髪型、爪など清潔感が感じられるように。 |
■表情 | 無表情は厳禁です。緊張でこわばった表情も良くないです。自然な笑顔で対応できるように。 |
■視線 | 自信を持って相手の目を見て話をすること。逆に凝視しすぎると相手に威圧感を与えるので、適度にそらすことも忘れずに。 |
■口調 | 話のスピードは相手に合わせて。小さすぎる声、曖昧な返答は避けましょう。明るく元気良い第一声を忘れずに。 |
■姿勢・動作 | 面接官から声を掛けられてから、腰を下ろすこと。背筋を伸ばして姿勢良く座る。適度に身振り手振りを入れる。 |

など、社会人としては当然のことも含まれておりますが、そのできて当然であることを面接では緊張してできなかったり、自分をアピールしようという意識が強すぎて相手のことを考えていなかったりして失敗するケースも多いです。自分でも相手にどのような印象を与えているか、なかなか分からないですね。面接前に「印象」という観点で、周りの人に確認してもらうのも良いのではないでしょうか。
2.自分の言葉で相手に伝えること
面接マニュアル本や想定問題集を丸暗記した言葉で流暢に話すことは、必ずしも高評価に繋がるわけではありません。 もちろんそれらを利用して練習をすることは効果的ではありますが、例題にあるような模範解答を鵜呑みにして丸暗記して回答することは避けるべきです。表面的な模範解答では本音が見えず、かえって面接官を不安にさせることもありますし、的外れなミスアンサーになってしまう可能性もあります。大事なことはスラスラと話すことではなく、『自分の言葉を使って相手に伝えること』です。自分の言葉を用いることで、一生懸命さや誠実さ、積極性なども相手に伝わります。
■一生懸命さ | 必ずしもスマートな回答をする必要はありません。多少言葉に詰まっても「これを伝えたい」という意欲を見せることができれば、熱意や一生懸命さが伝わり好印象に繋がります。 |
■誠実さ | 背伸びをせずに、分からないことは「分からない」と正直に伝えましょう。プロの面接官の前で、曖昧にかわしたり、知ったかぶりをするとすぐにボロが出てしまいます。 |
■積極性 | (ガツガツと前のめりに話す必要はありませんが)消極的で覇気がないという印象を持たれてしまうと、採用の可能性は低くなります。はきはきとした言葉遣い、声の大きさ、身振り手振りに気を付けましょう。また、面接官への質問は必ず事前に準備をしておきましょう。 |
■感謝の気持ち | 面接官も忙しい合間を縫って面接に対応します。面接の機会をいただいたこと、面接の時間を割いていただいたことへの感謝の気持ちを忘れずに。 |

3.志望動機
「なぜ当社に応募したのですか?」
面接では必ず聞かれる質問ですが、この質問の意味をしっかりと理解することが重要です。
その意味とは「事業内容、仕事内容、募集要項が同じような会社がある中で、なぜこの会社なのか?」です。その理由を聞きたい面接官に対して、明確な説明がないと誠実さも熱意も感じられないと判断されてしまいます。
前職経験を活かせるという回答であれば『どういう経験をどのように?』、事業内容や経営理念に注目したのであれば『なぜ、どこに?』と、具体的に説明することが必要です。
十分な自己分析を行った上で、応募先ごとに伝えるべきポイント(『その会社だからこそ成し遂げられる仕事』、『他の会社とは異なる魅力』など)を考えておいてください。その上で、一度なぜそう思うのかを突き詰めて考えていただくと、自分らしい表現が思い浮かんでくると思います。
留意しなくてはならないのは、他の応募者も同じような情報源から志望動機を考えているため、志望動機が似てしまうことです、企業研究をする上でも自分なりの工夫が必要ですが、参考までに企業研究の際に情報源となりうるものをお伝えいたします。
■企業HP | 最低限目を通しましょう。特に事業内容、どんなビジネスを行っているかは把握しておくことが必要です。中途採用ページもあれば事前に見ておいてください。 |
■IR資料(有価証券報告書、決算説明会資料など) | 会社がどのような経営状況にあるか、今後どのような経営ビジョンを持っているか、事前に下調べをしておきましょう。 |
■新卒採用ページ(リクナビ等も含む) | 企業の良さが端的に現れているので概要を把握しやすく、雰囲気も感じ取れます。 |
■TV等のメディア | 応募する企業に関連する業界のニュースなどを通じて、業界に対する見識を深めておきましょう。 |
